Material

Material
12
2020/11/30new

日韓MIL交流フォーラムへのユネスコのメッセージ

Tweet ThisSend to Facebook | by sakamoto
メディア情報リテラシー発展のためのグローバル・パートナーシップの活性化
アルトン・グリズィール(ユネスコ )
翻訳 村上郷子(法政大学)

 ユネスコは、皆様にご挨拶と、持続可能な開発への深い希望と信念をお届けします。私は、ユネスコのメディア情報リテラシープログラム専門家のアルトン・グリズルと申します。まず、この重要なイベントにユネスコを招待してくださった法政大学の坂本旬さんと村上郷子さんにお礼を申し上げます。
 ユネスコは、この第一回日韓メディア情報リテラシーシンポジウムに参加できたことを嬉しく思います。これはメディア情報リテラシーにとって歴史的なパートナーシップです。日本はユネスコの長年のパートナーであり、日本基金信託プログラムを通じてユネスコのMIL活動を最初に支援した国の一つです。ユネスコと日本は現在、アフリカの若者のための重要なMILプロジェクトを実施するために提携しています。
 今回の第1回日韓MILシンポジウムは、韓国との共催で開催された「グローバルメディア情報リテラシーウィーク2020」の10周年を記念して開催されたものです。今年のグローバルメディア情報リテラシー週間のテーマは「Resisting Disinfodemic(ディスインフォでミックに抵抗する):万人による、万人のためのメディア情報リテラシー」です。2番目の繰り返しになりますが、「万人による、万人のためのメディア情報リテラシー」です。これは、今日の歴史的なつながりの中で非常に重要なことです。背景や教育レベルの違いに関わらず、信念や人種や信条の違いに関わらず、私たちは皆、メディア情報リテラシーの能力を必要としています。そして、宗教的背景や性別にもかかわらず、我々のすべてがメディア情報リテラシーを必要としています。また、重要なことは、我々は万人のためにメディア情報リテラシーを促進するための機関としてのルールを支持しています。万人による、万人のためのメディア情報リテラシーは、今日の我々の社会が必要としています。
 この日韓シンポジウムのように、2020年のグローバルメディア情報リテラシー週間もまた歴史的なものです。なぜなら、COVID-19という前代未聞のパンデミックが発生したために、この週間の祝賀行事が完全にオンラインで行われたのは今の時代にはない、初めてのことだからです。
 ユネスコは、世界的にMIL開発への支援を行っている日本と韓国に感謝の意を表します。万人のためにMILを実現するための協働は非常に急務です。今回の日本と韓国のシンポジウムは、世界的にメディア情報リテラシーを促進するために必要とされる小規模や大規模の協働の一例でもあります。
 これがユネスコMILアライアンスの動機であり、ビジョンです。ここでは、ユネスコMILアライアンスを例に、どのようにしてMILのための協力を深めていくことができるのかについて、この短い発言の残りの部分に焦点を当てていきたいと思います。また、最近ユネスコが発表した出版物をご覧いただきたいと思います。これは、アジアのMIL教育、日本、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピンのMILの政策と実践を探った非常に重要な出版物です。これはユネスコのバンコク事務所が発行しています。さて、残りの発言に焦点を戻しましょう。
 国、組織、人とのパートナーシップのない世界を想像してみてください。持続可能な開発目標(SDG)17は、すべてのSDGを達成するために、グローバルなパートナーシップと実施のための仕組みを緊急に求めています。この同じ精神に基づき、ユネスコは、メディア情報リテラシーに関する主要なネットワークであるユネスコメディア情報リテラシー(MIL)アライアンス(旧称:メディア情報リテラシー・パートナーシップのためのグローバル・アライアンス(GAPMIL))を再発足させます。今後、私たちは、万人のためのMILのために連携を深めようとする次の5つの言葉を慎重に、そして共同的に考えるべきです。5つの言葉です。言葉には意味があります。この5つの言葉のユネスコMILアライアンスの文脈には重要な意味があります。第一の言葉は「起源」、第二は「意味」、第三は「倫理」、第四は「協働」、第五は「運命」です。
 起源:ユネスコ・メディア情報リテラシー・アライアンスは、2013年にナイジェリアのアブジャで開催された第1回「MILに関するパートナーシップのためのグローバル・フォーラム」にその起源を持つことになりました。それから7年後、この先駆的なフォーラムは、ナイジェリア政府とスウェーデン国際開発協力庁の協力のもと、ユネスコが主催しました。 設立から7年が経過した今、特にCOVID-19ディスインフォデミックの時代には、MILの必要性がこれまで以上に明らかになってきており、その使命の関連性が高まっていることを目の当たりにしています。ユネスコMILアライアンスの活動の範囲と影響力を拡大し、深めていくことが急務です。私たちは、その上に目的を持って戦略的に構築することができるように、基礎を築いたことを忘れてはなりません。そして、日本と韓国のすべての大学とパートナーに、ユネスコMILアライアンスだけでなく、ユネスコMILと異文化間対話大学ネットワークに参加し、役割を作ってくれたことに感謝しています。第二の言葉は、意味です。
 意味:ユネスコMILアライアンスの目的は明確です。それは、パートナーシップ、本当のパートナーシップを通じて、万人のためのメディア情報リテラシーを前進させることです。したがって、再発足、再配置、再強化にもかかわらず、アライアンスの基本的な目的は、変わりません。これらの目的には次のようなものがあります。
- 世界的にMIL開発を推進するための主要な戦略的パートナーシップを明確にすること。
- MILコミュニティが、政策の必要性を含む重要事項について、統一された声で発言し、対処できるようにすること。
- 世界のMIL関連のネットワークや提携に共通のプラットフォームを提供することで、MILを複合概念として扱うための戦略をさらに深化させ、情報メディアと技術的能力の収束、国内、地域、国際的なイニシアチブの収束、そしてグローバルな影響力の増幅を確実なものにすること。
 人々が情報、メディア、デジタル技術との関わりの中で意味づけをすることこそが、MILの存在意義であることを忘れてはなりません。ユネスコMILアライアンスとその国際運営委員会のメンバーは、この戦略的な動きを積極的に支援しています。日本の大学のパートナー、韓国のパートナー、韓国国内委員会、その他アジア地域の多くのパートナーが、MILの情報とエンゲージメントに沿って世界についての意味を効果的につくり、人々に意味を与えることに貢献していることに改めて感謝します。第三の言葉は倫理です。
 倫理:ここには、MILライフのもう一つの重要な機関があります。それは、検証可能な情報、真実、透明性の追求であり、批判的思考と意味づけに不可欠なものです。MILの学習を擁護することは一種の天職です。そう、MILの擁護者として、ある種の天職になります。私たちは、倫理と真実の最高基準に自分自身を保持する必要があります。映画「フィフス・エステート/世界から狙われた男」のキャッチフレーズにあるように、"自分の秘密を暴くことなく、世界の秘密を暴くことはできない... "のです。四つ目の言葉は「協働」です。
 コラボレーション:これと他の4つの言葉は統合されており、横断的です。私たちの収集するビジョン、精神、心、資源、犠牲を組み合わせることで、私たちは成功し、万人のためのMILを達成することができます。協働の精神は、相互尊重と互恵的な関係を求めています。今回のMILのための第1回日韓シンポジウムが、MILを推進するための関係者と両国の間の真の強力で相互に有益な関係の出発点となることを願っています。第五の言葉は「運命」です。
 運命:偉大なボブ・マーリーが歌っているように-彼は亡くなりましたが今も歌っています-音楽と言葉の力は今も生きています-「この明るい未来には過去を忘れることはできない。」そこには真実への希望があります。そして、MILは喫緊の一つの道筋に過ぎません。個人的にも集団的にもMILを推進しているすべての組織、すべての利害関係者、そしてユネスコMILアライアンスのすべてのメンバーにとって、未来は明るいものになりうるでしょう。真実とMILが勝利すれば、あらゆる年齢層のすべての女性と男性にとって、さらに明るい未来になるでしょう。MILを国際開発のアジェンダに恒久的に位置づけることが急務です。
 先にも述べたように、メディア情報リテラシーに関するパートナーシップのグローバル・アライアンス(GAPMIL)の位置づけを変更したことを受けて、ユネスコ・メディア情報リテラシー・アライアンスに正式名称が変更されました。また、ロゴを含むビジュアル・アイデンティティも刷新されました。新しいユネスコ・メディア情報リテラシー・アライアンスのロゴは、ウェブサイトで見ることができます。ユネスコMILアライアンスのテーマ別委員会は、プライバシー、ジェンダー平等、青少年、人工知能など、MILのさまざまなテーマ別分野に取り組むために、テーマ別委員会、MILを推進するテーマ別作業部会、ユネスコMILアライアンスと連携など、徐々に活性化されています。また、国内レベルのアライアンスや支部の開発や組織化を刺激し、再活性化を図るとともに、MILユースアンバサダーを通じた青年委員会の強化を図っています。このアライアンスの青年支部は、グローバルコーディネーター、MILユースアンバサダー、地域コーディネーターで構成されており、多くの青年団体やネットワークを巻き込んだ青年主導のMIL関連プロジェクトを多数実施しています。MILアライアンス2.0のその他の新機能としては、毎月のニュースを更新することで、会員や新規会員候補者をはじめとするすべての関係者にアライアンスの最新の活動や成果を定期的にお知らせしています。
 2019年に2年間の任期で選出された新しい国際運営委員会は、「起源」「意味」「倫理」「協働」「運命」に貢献しています。ユネスコが注目してほしい5つの言葉です。シンポジウムを続けていく中で、万人のためのMIL、つまり、起源、意味、倫理、協働、そして運命を提唱する活動を続けていく中で、あなたはこのような活動を続けていくことができます。「運命」とは、世界の市民の心をMILに力を与え、揺さぶるための真の変化です。真実を求めて団結しましょう。万人のためのMILのために団結しましょう。そして、真の持続可能な開発と変化を共に起こすことを願っています。ユネスコと私は、皆様の協力に感謝したいと思います。今回の日韓MILシンポジウムの成果を楽しみにしており、今後も協力を続けていきたいと思います。再び真実のために共に立ち上がろうではありませんか。万人のためのMILのために共に立ち上がろうではありませんか。そして、真の変化と持続可能な発展のために共に立ち上がろうではありませんか。ありがとうございます。

12:49 | 投票する | 投票数(0) | コメント(0) | 翻訳
2020/08/25

グローバルMILウィーク2020根拠

Tweet ThisSend to Facebook | by sakamoto
グローバルMILウィーク2020
根拠

すべての国と国際開発コミュニティは、偽情報の脅威を認識しています。世界は、コロナ禍の危機に際して新たな偽情報の波に直面しています。誤情報は、公衆衛生へのリスクをあおります。それはまた、ジェンダー・バイアス、不平等、あらゆる形態の社会経済的分断など、関連する課題を拡大します。誤情報は、社会政治的な二極化を助長し、人種差別主義者や反移民の分断、「私たちは彼らに対抗する」根拠をもたらし、コロナ禍という危機への世界的な対応をさらに複雑にしています。すなわち、情報と知識の分裂と相まって、誤情報は、持続可能な開発目標(SDGs)とすべての人の基本的人権の達成を脅かしているのです。

メディア情報リテラシー(MIL)は、これらの課題に対処するのに役立ちます。MILは、情報の受け手であるすべての人に力を与えることを目的としています。人々が情報と誤情報を区別し、事実と情報に基づいた意見について信頼できる情報源をどこでどのように見つけられるか、また、なぜ検証されていないコンテンツを流通させないことが重要なのかを知ることができるようになるためには、メディア情報リテラシーは不可欠な能力です。

これは、生死に関わる問題です。とりわけコロナ禍の危機に際して、この問題は非常に重要です。より広く考えると、MILは、情報、コミュニケーション、テクノロジーの能力を向上させることで、ガバナンスへの人々の参加と持続可能な開発全般を向上させます。また、MILの発達は、誤情報に対する長期的かつ体系的な政策対応を提供するものです。MILは国家レベルおよび制度レベルでの公共政策を求めており、ユネスコの「教育の未来」に関する考え方に対応するものです。MILは、複雑な世界において教育がどのように再考されるべきか、その本質的な視点を提供しています。MILは、偽情報による混乱に際して、教育政策と教育実践の両方のための新しいビジョンと方略の一部を形成しています。

これは、デジタル時代には不可欠なものです。技術の進歩、データ駆動型のビジネスモデル、メディアの発展、そして情報の爆発的な増大は、情報とメディア・コンテンツの生産と消費の関係をシフトさせてきました。新しいテクノロジーは、誰もが声を持つ機会を与えてくれました。一方で、それらは誤情報を拡大し、プライバシーやデータの乱用を可能にし、人々の操作や社会の二極化を助長しています。MILは、ソーシャル・メディアや新たな技術を介して、市民的・社会的運動の新たな方法に関わる若者たちの現実に対応しているだけでなく、メディア、技術関連団体、国際開発コミュニティが誤情報による課題に対処するために行動できる重要な手段なのです。

特筆すべきは、MILに新たなステークホルダーが現れ、歴史的に異なる役割が融合しつつあることです。技術関連団体やメディア規制当局は、NGOや教育機関、図書館などの伝統的なプレーヤーとともに、MILの開発を支援し始めています。

私たちは個人、集団、機関のいずれであっても、情報やメディア、技術の環境が絡み合いつつも、メッセージ、価値観、創造の可能性を持っています。私たちの総力を結集し、デジタル問題解決の積極的な創造者となる可能性があるからこそ、私たちは誤情報に取り組み、可能性と包摂性のある開発を進めることができるのです。

グローバルMILウィーク2020のテーマ「偽情報への抵抗:すべての人のための、そしてすべての人によるメディア情報リテラシー」は、今日のコミュニケーション、テクノロジー、情報の世界における機会とリスクに対処するために、すべての人の能力の向上をテーマとして、いかにして誤情報と格差に対応すべきという問題に焦点を当てます。

このようにして、MILはグローバル・シチズンシップ教育とともに、社会で批判的思考を持つ市民として関わるための知識、スキル、価値観、実践を市民に提供することで、SDGsの達成に向けた前進を支援することができます。これらの能力は、メディア発展への関与、すべての人のための情報と知識へのアクセス、表現の自由への参加のために市民に力を与えることができます。これらはすべて、偽情報とのたたかいにいかにして勝つかということと関係しているのです。

SDG第16目標のターゲット10「情報への公共アクセスと基本的自由の保障」は、民主的で、平和的で、包摂的で、公正な社会の構築に貢献することを目的としており、MILと直接関係しています。また、SDG4のターゲット7「すべての学習者が持続可能な開発を推進するための知識とスキルを獲得する」にも貢献しています。これらはすべて、コロナ・パンデミックとその悲惨な影響、すなわち現在の「ディスインフォデミック(偽情報パンデミック)」の原動力となっている大規模な偽情報によって破壊されようとしています。

このような背景のもと、グローバルMILウィーク2020は、関連諸団体が、MILによって、情報と思想の自由な流れを促進し、偽情報に対応し、分断に抵抗し、権利を尊重する社会の結束と団結を構築するために必要な知識をどのように育成できるかに注目しています。

22:33 | 投票する | 投票数(0) | コメント(0) | 翻訳
2020/08/09

メディア情報リテラシーと異文化間対話大学ネットワーク声明

Tweet ThisSend to Facebook | by AMILEC
COVID-19に関する批判的かつ建設的な対話のためのメディア情報リテラシー

ソーシャル・ディスタンスや制限された社会相互作用が生じている現代において、批判的な情報の検証やメディアおよびネット環境における批判的な社会的言論の表明、そして目的志向の技術を基盤とした対話と文化的多様性は、メディア情報リテラシーによって支えられなければなりません。これがユネスコ-国連文明の同盟によるメディア情報リテラシーと異文化間対話(MILID)プログラムの「存在意義」です。この未曾有の時代に、MILID大学ネットワークは、コロナ危機への対応として、これまでの研究と対話の経験を共有し、メディア情報リテラシーを通じて破壊的な言説から事実に基づく情報を見分けることで、人類の連帯と文化の多様性を促進するという大義のもとに人々を結びつけていきたいと考えています。

若者を含む一般の人々にとってのメディア情報リテラシーの価値と重要性を否定することはできません。メディア情報リテラシーの必要性は、21世紀に入り、ソーシャル・メディアの台頭によってより顕著なものになりました。

現在のCOVID-19パンデミックとともに、世界はもう一つの危険なパンデミックを目にしています。つまり、偽情報と誤情報のパンデミックです。COVID-19パンデミックは残念ながらすでに脆弱な世界的連帯感を侵食しており、文化の多様性への進歩を妨げる可能性があります。MILID大学ネットワークは、市民が研究を行い、建設的な対話と行動に従事する方法を見つけるためのエンパワーメントツールとしてメディア情報リテラシー を強化することを約束します。そして、市民は人間の連帯を促進し、誤報や有害なコンテンツからの自己防衛に貢献することができるのです。

MILID大学ネットワークは、2011年にモロッコのフェズでユネスコ、UNAOC(国連文明の同盟)、8つの創立大学、すなわちオーストラリア、ブラジル、中国、エジプト、ジャマイカ、モロッコ、スペイン、アメリカにある8つの大学によって立ち上げられました。その後、MILIDネットワークは世界各地のアソシエイトメンバーを含む40の大学に成長しました。このネットワークの主な目的は、異文化間の対話と多様性を育みながら、メディア情報リテラシーを中心とした文化的・科学的な協働のプラットフォームを構築することなのです。


18:20 | 投票する | 投票数(0) | コメント(0) | 翻訳
2020/08/09

ユネスコによるグローバルMILウィーク2020の解説

Tweet ThisSend to Facebook | by AMILEC

毎年開催されるグローバルMILウィークは、関係者が「すべての人のためのメディア情報リテラシー」に向けた進捗状況を確認し、それを祝うための大きな機会です。

ユネスコとGAPMIL(メディア情報リテラシー・グローバル同盟)は、グローバルMILウィークを推進するため、世界中のパートナーに呼びかけています。特集イベントはメディア情報リテラシーと異文化対話国際会議とユース・アジェンダ・フォーラムです。グローバルMILウィークは、分野や専門を超えたMILのつながりを促進するため、世界各地でローカル・イベントを呼びかけています。

グローバルMILウィーク2020

今年のテーマ:偽情報のインフォデミックに対抗するためのすべての人のための、すべての人によるメディアと情報リテラシー

COVID-19のパンデミックが進行中のため、グローバルMILウィーク 2020の特集イベントはすべてオンラインで実施します。

グローバルMILウィーク2020のテーマは、今日のコミュニケーション、テクノロジー、情報の世界における機会とリスクに対処することも目的に、すべての人の能力を向上させることを共通の関心にします。そして、そのことを認識することによって、いかにして偽情報と格差に対処することができるかに焦点を当てます。

このようにして、メディア情報リテラシーはグローバル・シチズンシップ教育とともに、批判的思考を持つ市民として社会に関わるための知識、スキル、価値観、実践を市民に提供することで、SDGsの達成に向けた前進を支援することができるのです。これらの能力は、メディア発展への関与、すべての人のための情報と知識へのアクセス、表現の自由のために市民に力を与えることができます。これらはすべて、偽情報とのたたかいをいかにして勝ち取るかということに関わっているのです。

18:18 | 投票する | 投票数(0) | コメント(0) | 翻訳
2019/02/23

情報の評価 CRAAPテスト

Tweet ThisSend to Facebook | by sakamoto
カリフォルニア州立大チコ校メリアム図書館「CRAAP」テスト(訳)

情報の評価 CRAAPテストを使う
カリフォルニア州立大チコ校メリアム図書館

情報を探す時、私たちはたくさんの情報を目にすることになります。しかし、それは正しい情報でしょうか。皆さんは自分で決めなければなりません。CRAAPテストはその手助けをします。CRAAPテストは見つけた情報を評価するための質問リストです。皆さんの状況や必要に応じて、それぞれの基準の重要性も変わります。

※■はWeb用の基準

評価基準
C(Currency:流通) 情報のタイムライン
□情報はいつ発行されたか、もしくは投稿されたか?
□情報は改訂もしくは更新されているか?
□あなたのテーマは最新情報を必要としているか、もしくは古い情報源でもうまくいくか?
■リンクは正しく張られているか?

R (Relevance:関係性) あなたにとっての情報の重要性
□情報はあなたの関心事と関係するか、または求める回答に答えるものか?
□誰に向けられた情報か?
□適切な難易度の情報か?(例えば初歩的すぎたり難しすぎないか)
□情報の利用を決める前に他のいろいろな情報をチェックしたか?
□レポートにこの情報源を引用したいと感じるか?

A (Authority: 権威) 情報源
□著者や出版元、スポンサーは誰か?
□著者の身分や所属組織は何か?
□著者はこのテーマについて書く資格があるか?
□出版社やメールアドレスなどのコンタクト情報はあるか?
■URLから著者や情報源について何か分かることはあるか?
 例:.com .edu .gov .org .net 

A (Accuracy: 正確性) 内容の信頼性、真実性、正確性
□情報はどこから来たのか?
□情報にはエビデンスがあるか?
□情報はレビューや参照がされているか?
□他の情報源の情報や個人的な知識によって信頼性を確認できるか?
□偏見のない、感情が込められていない言葉遣いか?
□スペルや文法の間違いや誤植はないか?

P (Purpose:目的) 情報が存在する理由
□情報の目的は何か? 広報、教育、販売、娯楽、説得か?
□著者やスポンサーは意図や目的を明確にしているか?
□情報は事実、意見、プロパガンダのどれか?
□視点は客観的で公平であるように見えるか?
□政治的、イデオロギー的、文化的、宗教的、組織的、個人的偏見があるか?

2010年9月17日


01:19 | 投票する | 投票数(0) | コメント(0) | 翻訳
2019/01/06

改訂版メディア・リテラシーの8つのキーコンセプト

Tweet ThisSend to Facebook | by sakamoto

AML改訂版メディア・リテラシーの8つのキーコンセプト
原文 Eight Key Concepts of Media Literacy (AML)

 

1. Media construct representations of reality.

(メディアは現実のリプリゼンテーションを構成する)


2. Media represent versions of reality.

(メディアは多様な現実をリプレゼンテーションする)


3. Audiences use past experiences and skills to negotiate meanings in media texts.

(オーディエンスはメディアテクストの意味を探りつつ解釈するために過去の経験とスキルを用いる)


4. Media texts have economic implications. 

(メディアテクストは経済的な意味を持つ)


5. Media texts communicate values messages. 

(メディアテクストは価値観を持ったメッセージを伝える)


6. Media texts communicate political and social messages.

(メディアテクストは政治的、社会的メッセージを伝える)


7. Media texts’ form and content combine to communicate meaning.

(メディアテクストの形式と内容は意味を伝えるために相互に結びつく)


8. Each medium has a unique aesthetic that determines what is effective and pleasing.

(メディアはそれぞれ何が印象的で何が好ましいかを決定する独自の美的形式を持つ)


注 改訂された日時については明記されていないが、AMLのサイトにアップロードされたのは2013年5月2日。


14:15 | 投票する | 投票数(0) | コメント(0) | 翻訳
2019/01/06

レン・マスターマンのメディア・リテラシー18の基本原則

Tweet ThisSend to Facebook | by sakamoto

レン・マスターマンのメディア・リテラシー18の基本原則
1989年版日本語訳

原文 
Media Awareness Education: Eighteen Basic Principles (CML)

注:日本で知られているのは1995年にAMLが発行したニュースレターに掲載されたもので、翻訳はFCTメディア・リテラシー研究所の宮崎寿子先生と鈴木みどり先生(鈴木みどり編『メディア・リテラシーを学ぶ人ために』2001:296-297)。しかしここに翻訳したものはCML(Center for Media Literacy)に掲載された1989年版であり、項目の内容や表現に多少の違いがある。


1.メディア教育は重大かつ意義ある試みである。問われているのは個々人とりわけマイノリティのエンパワーメントと社会の民主的構造の強化である。

2.メディア教育を統合する中心的コンセプトはリプレゼンテーションである。メディアは媒介する。メディアは世界を反映するのではなく再表現(リプレゼント)する。

3.メディア教育は生涯にわたるプロセスである。それゆえに、学習者の高いモチベーションが主要な目的にならなければならない。

4.メディア教育は単に批判的知性を育てるのではなく、批判的主体を育てる。

5.メディア教育は探究である。メディア教育は特定の文化や政治的価値を押し付けない。

6.メディア教育は状況と機会を重視する。メディア教育は学習者の生活状況に光をあてる。そして、メディア教育は「今、この場」を、広く歴史的かつイデオロギー的な問題の文脈に置くであろう。

7.メディア教育で用いるコンテンツは目的のための手段である。その目的は別のコンテンツではなく、他の場面に応用できる分析的なツールを開発することにある。

8.メディア教育の有効性は次の二つの基準によって評価される。

(a)新しい状況に生徒自らの批判的思考を用いる能力

(b)生徒が示す関与と動機の深さ

9.理想としては、メディア教育における評価は、形成的かつ総括的な学習者の自己評価の手段である。

10.実際、メディア教育は内省と対話双方のための対象を提供することによって、教えるものと教わるものの関係を変革する試みである。

11.メディア教育は単なる討論ではなく、対話を通して探究する。

12.メディア教育は基本的に活動的かつ参加型であり、より開かれた民主的な教育実践の展開を促進する。メディア教育は学習者に自らの学習に対してより責任を持ち、学習を自己管理し、授業の計画に参加し、そして自らの学習に長期にわたる視野を持つように力づける。

13.メディア教育は新しい教科領域の導入に関わるよりも、より教室での新しい働き方の方法に関わっている。

14.メディア教育は協働学習を含む。協働学習はグループに焦点を当てる。個々人の学習は競争ではなく洞察とグループ全体のリソースに関わることによって強化される。

15.メディア教育は実践的批判と批判的実践の双方から成り立っている。それは文化的再生産に対する文化的批判の優位性を確認するものである。

16.メディア教育は総体的(ホーリステック)なプロセスである。理念的には保護者やメディア専門家、教職員同士の関係を形作るものである。


17.メディア教育は絶えざる変革の原理に関わっている。それは絶えず変化していく現実とともに発展しなければならない。

18.メディア教育の土台にあるのは差異の哲学的認識論(エピステモロジー)である。すなわち、既存の知識は単に教師によって伝えられたり、学習者によって「発見される」のではない。それは目的ではなく始まりである。それは批判的探究と対話の対象であり、そこから新しい知識は学習者と教師たちによって能動的に創造されるのである。


14:13 | 投票する | 投票数(0) | コメント(0) | 翻訳
2018/09/30

「ポスト・トゥルース」時代のメディア教育

Tweet ThisSend to Facebook | by sakamoto
2018年10月6日開催バッキンガム講演会資料の一つです。
PDF版は下のリンクをクリックしてください。
バッキンガム・ポストトゥルース.pdf

==================
「ポスト・トゥルース」時代のメディア教育
フェイクニュース、メディア・バイアス、メディア・リテラシー教育の挑戦

デイビッド・バッキンガム
イギリス・ラフバラ大学名誉教授
キングス・カレッジ・ロンドン客員教授

注意:これは学術論文というよりは、私の二つのブログ投稿をもとにした原稿である。より詳しい参照とリンクについてはブログを見ると良いだろう。(http://www.davidbuckingham.net/)

トランプ選挙の結果として、いわゆる「フェイクニュース」と呼ばれる問題に対する数多くの議論が起こっている。トランプに反対する人々は、支持を得るためにでっち上げたニュースを流布する彼の支援者(ロシア政府を含む)を批判してきた。しかし、トランプが主張することは自身について間違った情報であるという見解をおとしめるために、トランプ自身はしばしばこの用語を用いてきた。イギリスではさほど問題は明白ではないものの、ブレクジット(英国のEU離脱)キャンペーンや労働党党首のジェレミー・コービンを追い落とそうとする試みがメディア・バイアスや誤リプリゼンテーションに関わる同様の問題を生じさせた。昨年、この問題に関するイギリス議会の公的な調査が告知されている。

フェイクニュースの危険性はまさに自明である。民主主義的な政治プロセスは信頼できる情報に依拠している。もし、情報がもはや信頼できないのなら、市民は政治的決定を行うための土台をほとんど持たないことになる。バラク・オバマがフェイクニュースを「民主主義への脅威」とまで表現したのはこのような理由による。大西洋の両岸で、教室でフェイクニュースについて子どもたちに教えることが求められてきた。もっとメディア・リテラシーを持った視聴者が増えればいくらかフェイクニュースに対して防御できるだろうという期待があった。

この論文で、私はこの状況に対応する上で直面するであろう困難についていくつか考えたい。私は、フェイクニュースは孤立した現象ではなく、より広い社会的、経済的、文化的な文脈で理解される必要があることを論じたい。また、私はこの領域での教育の実践的可能性と困難性についてもいくらか検討したい。私は、メディア・リテラシーを支持する観点から論じる一方で、フェイクニュースは簡単には解決できそうもない問題でもあることを提起したい。

フェイクニュースとは何か?

もっとも簡単に言えば、フェイクニュースとはでっちあげ、意図的にミスリードやだますことを目的としたニュースである。そのようなものとして、フェイクニュースと(アメリカの「オニオン」ニュースサイトのような)風刺的パロディ・ニュースを区別することが重要である。もっとも読者は誰もがこの違いを理解するわけではないだろう。典型的なフェイクニュースは本物のニュースサイトのふりをしてサイトに現れる。しかしフェイクニュースはしばしば大手メディアによって取り上げられ、再度流布される。

フェイクニュースはしばしば政治的な要素を持っている。つまり、それはある種の政治的影響をもたらすように計画された誤情報やプロパガンダとして意図される。それは国家間の「サイバー戦争状況」をもたらすことさえあるかもしれない。(もう一度繰り返すが、冷戦の歴史を見ればわかるようにこのような活動は決して新しいものではない。)

しかし、中には主に経済的な動機を持っているものも存在する可能性がある。フェイクニュースはしばしば「クリックベイト」として機能する。それは広告やユーザーデータの販売を通して収益を生み出す。ネットワーキング・サービス、とりわけFacebookは多くのこの種の仕事をあなたに対して行っている。つまり、彼らのビデネスモデル全体がこの機能に依拠しているのである。このようなものとして、フェイクニュース現象はインターネットの広大な政治的経済と関連させて理解される必要がある。

こうした政治的経済的な動機はまた、ぼやかされるかもしれない。ロシア政府は巻き込まれたのかもしれないが、2016年の大統領選期間に作り出されたトランプ支持のフェイクニュースの多くは明らかにマケドニアのベレスという町の十代の若者たちによって立ち上げられたサイトからやってきた。こうして起業した若者たちは、単にトランプの支持者たちに知りたいと思うものを提供することで、簡単に収益を得ていたと述べている。

今では数多くのフェイクニュースの事例がある。それらは間違いなく見いだしたり、真実からフェイクを区別することが困難になっている。もちろん、多くのものがあからさまかつ明白に馬鹿げたものである。私のお気に入りの事例は、投票の結果、北朝鮮のリーダー金正恩がこの世でもっともセクシーな男性だというものだ。このニュースは2012年にアメリカの風刺ニュースサイト『The Onion』に掲載されたが、正規のニュースサイト『China People’s Daily』にとりあげられた。ウェブサイト上に55ページにわたる写真が特集されたのである。しかし、こうした風刺のばかばかしさには限界がある。2016年の大統領選で流布した、いわゆる「ピザゲート」ニュースは、ヒラリー・クリントンがワシントンのレストランで行われている小児セックス密売組織に関わっているという馬鹿げたものであった。しかし、一人の白人至上主義者がピザパーラーに現れ、自動小銃の引き金を引いたとき、笑いは不快に変わったのである。

フェイクニュースがトランプ候補の運動の支援活動の中で広範に使われたことはほとんど疑いがないが、一方では政治的右翼によって突き動かされ、さまざまな政治的主張を超えてこの犯罪的行為は実行された。「Return of Kings」は極右サイトの一つに過ぎないが、「フェイクニュース」をリベラル・メディアが偽って流布したものとみなしている。米情報機関はトランプによるロシアのホテルの部屋での行為に関するフェイクニュースを流布しているとトランプは主張しているが、これもまた一つの事例である。これはすでに起こっていることかもしれないが、近い将来、私たちはフェイクニュースについてのフェイクニュースを目にするに違いない。

ある意味で、フェイクニュースに関する議論はインターネット誇大広告バブルにおける進行しつつあるデフレーションとみなすことができるかもしれない。ここでいうインターネット誇大広告とは、とりわけ、ネットワーク技術が市民参加と民主主義的関与の導くだろうという考えである。

私たちの中には最初からこうした主張に対して懐疑的だったものがいる一方で、ティム・ウや雑誌『WIRED』のような初期のテクノロジー信者などは、そこにたどり着くのにもう少し時間がかかった。こうしたテクノロジーは進歩的な政治活動家たちにとって優れた原動力になるかもしれないが、私たちの研究によると、それはまた復古極右や街宣レイシズムなどの他の形態の人権侵害者を含む反民主主義的な力にとっても価値のあるツールである。いわゆる「オルト・ライト」もまた情報を作り、サーチエンジンに手を加え、荒らし行為やタグ付け、バイラル(口コミ)活動を行うことができる。実際、明らかになった証拠によると、彼らは左翼よりもこうしたことについてよりうまくやっているという。

11:27 | 投票する | 投票数(0) | コメント(0) | 論文
2017/10/06

ユネスコによるプライバシー研究

Tweet ThisSend to Facebook | by sakamoto
ユネスコ「メディア情報リテラシーと異文化対話」(MILID)大学ネットワークによる最初の共同研究成果です。法政大学からは村上先生が担当者として名前を連ねています。

まず、プライバシーをどのように考えるべきかという視点でご覧いただくと良いと思います。日本では「情報モラル」の一部に含まれていますが、基本的な視点が異なります。下の引用を比較するとそのことがよくわかります。ユネスコにとってプライバシーは、単なる守るべきルールやマナーではなく、シティズンシップのためのMILコンピテンシーの一部であると理解されます。

Survey on Privacy in Media and Information Literacy with Youth Perspectives
『青年の視点からのメディア情報リテラシーにおけるプライバシー調査研究』

●本書「エグゼキュティブ・サマリー」より

An understanding of privacy online and offline is, at its core, an understanding of how media and information are created, analysed, distributed, applied and used, as well as how they are monetized, and the conditions under which all this can contribute to sustainable development. Understanding privacy and actively participating in its promotion requires critical thinking skills. In other words, what are called “privacy competencies” can, to a significant extent, be usefully seen as part of MIL competencies.

オンライン・オフラインにおけるプライバシーの理解、その核にあるものは、メディアと情報がどのように作られ、分析され、配信され、応用・活用されるのか、さらにどのように収益がもたらされるようになるのか、そしてこれらすべてが持続可能な開発に貢献しうる条件を理解することである。プライバシーを理解し、その促進へ積極的に参加するためには、批判的思考スキルが求められる。言い換えれば、「プライバシー・コンピテンシー」と呼ばれるものは、かなりの程度、有効にMILコンピテンシーの一部と見なしうる。

●日本におけるプライバシーの理解の仕方(情報化社会の新たな問題を考えるための教材・指導の手引き
)より

インターネットの特性として,発信した情報は,全世界に公開される状態にあること(情報の公開性),一度発信された情報はコピーされてしまうと回収することができず,完全に削除することが難しいこと(情報の記録性)を理解させる。また,発信してよい情報かどうかを,発信する前によく考えることの大切さを理解させる。更に,情報には,肖像権等のプライバシーの権利が伴うものがあることにも気付かせ,ルールとマナーを遵守してインターネットを利用する能力と態度を育てる。

13:27 | 投票する | 投票数(0) | コメント(0) | 資料
2017/07/16

ユネスコ・パリ宣言(2014)

Tweet ThisSend to Facebook | by sakamoto
ユネスコ・デジタル時代のメディア情報リテラシーに関するパリ宣言(2014年)

(仮訳)原文 

2014年5月27~28日にユネスコパリ本部で開催された第1回欧州メディア情報リテラシーフォーラムの参加者は、デジタル時代のメディア情報リテラシーに関するパリ宣言を採択した。

この宣言は、メディア情報リテラシーの重要性を再確認するとともに、今日のデジタル環境におけるメディア情報リテラシーを新たな視点で見直し、すべての人のためのメディア情報リテラシーを発展させるために主要な関係者やマルチ・ステークホルダー間の協力を求めるものである。

宣言の最終版は、付属文書とともに2014年8月に発表された。

前文

21世紀のデジタル環境は、メディアと情報の意味と利用に深い影響をもたらしつつある。そのため、メディア情報リテラシーに対する研究と実践への不断な革新が求められている。

世界中の多くの人々が未だインターネットにアクセスできないことを我々は知っている。しかし、他方で、若者のみならず大人をも取り囲みながら、徐々に拡大しつつある情報環境において、新しいリテラシーが求められている。この宣言はこれに対してメディア情報リテラシーを中心に置いた答えを前面に押し出すものである。

主要行動機関の重要性(ユネスコ・ウェブサイトの付属文書参照)
メディア情報リテラシーの強調の再確認
メディア情報リテラシーに関わるものは以下のことをすべきである。

・あらゆる人間生活の側面にメディアとテクノロジーが埋め込まれることによって現れた機会や課題を認識するとともに、それらが人間の価値とさらなるリテラシーの必要性を目に見えるようにしたことを認識すること。
メディアとインターネットの公的価値を高め、公益または公共としてのメディアとインターネットに対する議論を促すこと。
メディア情報リテラシーの公共性、メディア、情報、教育および知識へのパブリック・アクセス、多様な社会文化的文脈への十全な理解を確認すること。
インターネットに対する人権の枠組みに向けた動きを進めること。
学校の教育方針から国際的な取り決めに到るまでの幅広い組織を包含しつつ、インターネット・ガバナンスにおけるマルチ・ステークホルダーの参加を支持し、それを可能にするメディア情報リテラシーの必要性を確認すること。
メディア、情報そしてICT企業のメディア情報リテラシーの潜在力を推進すること。
・今日のメディア情報リテラシーを紐解くこと。(ユネスコ・ウェブサイトの付属文書参照)

ユネスコ、欧州委員会およびその他一般のマルチ・ステークホルダーへの勧告

私たち、GAPMIL(メディア情報リテラシーに関するパートナーシップのためのグローバル同盟)の枠組みのもと、第一回欧州メディア情報リテラシーフォーラムの参加者は、デジタル時代における、そしてデジタル時代との関係の中で、個人のエンパワーメントという観点から、メディア情報リテラシーへ私たちの新たな支援を宣言し、ここに約束する。

1. メディア情報リテラシーは複雑な21世紀のリテラシー実践である。そこには、インクルージョンを強化する手段、情報、文化、協同に対する知識とスキルおよび批判的態度、そしてすべての人々がアクセスし、創造し、革新することのできるメカニズムを含んでいる。
2. 人権基準に則り、アクセス、プライバシー、安全、セキュリティ等の問題や情報とメディアおよびテクノロジーの倫理的活用に対処するためにメディア情報リテラシーを促進する。そして、文化的多様性、異文化間・異宗教観対話や、脆弱な社会資本やひ弱な民主主義的政治文化を有する国々の市民の保護と関係づけてメディア情報リテシラーの役割を認識する。
3. 教育および文化機関にメディア・ラボを設置し、デジタル経済の発展のための主要施設と位置づけ、メディアを超えた多様な形態のコンテンツの創造を推進する。
4.高等教育機関や研究コミュニティ、公的私的なメディアおよび市民セクターの組織など、職業教育訓練に関わるステークホルダー間の協働により、個人的および職業的生涯発達と関係づけてメディア情報リテラシーを促進する。
5. 学校のメディア情報リテラシー公式カリキュラム開発を支援する。
6. 異文化間・異宗教間対話、ジェンダー平等、参加的民主主義的な公共圏における平和と個人尊重の文化を強化するために、教育、文化、経済およびテクノロジー領域間のメディア情報リテラシーに関する、一般的かつ共有・協同的な政策や方略を促し、唱導する。
7. メディア、情報およひICT企業に対して、以下の観点から、メディア情報リテラシーを優先するように働きかける。すなわち企業の戦略プランや特定指標の集約等によるガバナンス、CEO報酬基準への導入、ステークホルダー(顧客、従業員、研究者,金融業界、若年層の市民および市民社会)との定期的な対話の確保、明確で透明な説明責任の枠組みの維持などである。
8. 図書館や他の文化機関が、日常的に自らのメディア情報リテラシーおよびトランス・リテラシー(訳注1)実践に取り組むための教育提供を確かなものとするとともに、図書館や文化機関の専門職員がサービス利用者のメディア情報リテラシー教育を実施するための必要な能力の開発訓練を受けることを確かなものにする。
9. 公共メディアや政府に対して、自らのメディア情報リテラシー方略に特別な努力を傾け、焦点を当てるよう要求すること。
10. 特別な援助を必要とする人や先住民その他十分な行政サービスを受けていないグループのためのメディア情報リテラシーを促進すること。

ロードマップ

以下の点を通して、メディア情報リテラシーを推進する。
・メディア情報リテラシー・グローバル・パートナーシップ同盟(GAPMIL)を強化する。
・定期的に開かれる大陸および世界的なフォーラム組織の枠を超えて、世界中に大陸および国ごとのGAPMIL支部を設置し、メディア情報テクノロジーに関わるステークホルダーの参加を確実なものにする。
・もし可能ならば、すべての大陸で研究機関の協力や連盟のためのバーチャルなグローバル・メディア情報リテラシー・ネットワークの設立を促進する。
たとえば、第一回欧州メディア情報リテラシー・フォーラム開催中にステークホルダーは議論の刺激を受けて、欧州メディア情報リテラシー観測機関を作るべきであると考えるに至っている。
・メディア情報リテラシーOER(オープン教育リソース)を促進する。
・ユネスコと国連文明の同盟によって作られたUNITWIN「メディア情報リテラシーと異文化間対話」プログラムを拡大し,大学や教育機関間の連携を進め、メディア情報リテラシーに関する研究や教職員および図書館専門職員の研修、修士博士課程プログラムを促進する。
・フォーマル、ノンフォーマル、インフォーマル教育にメディア情報リテラシーをコアコンピテンシーとして、知識の対象としての導入を促進し、教育実践を研究するために、世界中の国際機関や教育機関を集結させる。
・メディアや情報プロバイダーに対して、教育組織との協働、人権にそった倫理規範および表現と情報の自由の原理を遵守しつつ視聴者の参加の機会を作ることによって、メディア情報リテラシーの促進を図るよう、協力を求める。

結論

これらの勧告は、21世紀において、すべての市民に対するメディア情報リテラシーの包括的な付与をもたらすための広範囲な方略を示すものである。私たちは、すべてのステークホルダーに対して、このメディア情報リテラシー政策と実践に関する宣言を支持し、実現するために積極的な役割を果たすよう訴える。 

訳注1 技術の壁を超えて多様なメディアを活用し、多様な他者と協働する能力

22:18 | 投票する | 投票数(0) | コメント(0) | 翻訳
12
 

世界報道の自由の日 (2017)

 

UNESCO MIL CLICKS(2016)

 

UNESCO-UNAOC MILID(2015)

 

UNESCO-UNAOC MILID

 

GLOBAL ACTION PLAN



 

ユネスコMILID年報



2018/19年版『MILID年報」 英語版
2016年版『MILID年報』 英語版
2015年版『MILID年報』 英語版
2014年版『MILID年報』 英語版
2013年版『MILID年報』 英語版
 

ユネスコMILカリキュラム

ユネスコ(2011)
『教師のためのメディア情報リテラシーカリキュラム』

こちらからダウンロードできます。
 

世界のメディア教育政策

UNAOC・ユネスコ編『世界のメディア教育政策

こちらからダウンロードできます。
日本語版 英語版