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2017/01/03

MIL教職員研修カリキュラム概要

Tweet ThisSend to Facebook | by sakamoto
この記事はMIL教職員研修カリキュラムを解説したパンフレット(2012)の一部を訳出したものです。
 原文はこちら→2012MIL_curriculum_pamph.pdf

以下の本にも収録
MILID Yearbook 2013  p,298-307
日本語版カリキュラムはこちら
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[第1部]教職員のためのカリキュラムの枠組みに含まれるもの
政策とビジョン
 国の政策はメディア情報リテラシー教育を組織的かつ発展的に取り組んでいくことを保証するためにも必要である。そして、誰もがメディア情報リテラシーを持った社会を形成するための教職員の役割に対する幅広い議論が求められるだろう。
 
民主的な言論や社会参加のためのメディアと情報に対する知識と理解
 これらの広い分野にわたる学習テーマの目的は、表現の自由や多元的な考え方、異文化対話、寛容のためのツールとして、そして民主的な討論やよい統治のための貢献者として、教職員、生徒、市民がメディアに関わり、図書館やアーカイブス、その他の情報源を活用するために、一般的にメディアと情報がいかにしての彼らの能力を向上しうるのか、その批判的な理解を発達させることである。

情報とメディア・コンテンツの評価
 目的は教職員の以下の能力を向上させることである。
・情報源を評価し、情報の価値を判断する能力
・生徒・学生が多様な情報源からメディア・メッセージや情報を解釈する方法を評価する能力

メディアと情報の創造と活用
 メディアの創造と活用は、調べ学習や振り返りによる考察を奨励するような生徒・学生中心主義的な教育を促進するものでなければならない。なすことによって学ぶ学習方法は21世紀における知識獲得のための重要な一つの側面である。
  ユーザーによるオンライン・コンテンツは、新旧どちらのメディアにとっても他を圧倒する魅力を持ちつつある。SNSの他のユーザーとの交流の重要性が次第に大きなものになりつつある。なぜならば、若い人たちはさまざまなツールを用いてインターネットにアクセスしているからである。これは発展途上国でも制限されない。

核となる教職員の能力
 核となる教職員の能力として、民主主義におけるメディア情報リテラシーの役割を理解することや、情報源の批判的な評価、教育的技術そして情報や題材にアクセスするための技術的能力を有していること等があげられる。

メディア情報リテラシーの教育学習における教育学
 以下の教育学的アプローチは、第2部で示すモジュールを通して用いられるストラテジーの土台である。
  1.課題探究学習 2.課題解決学習(PBL) 3.科学的探究 4.ケーススタディ 5.協同学習(Cooperative Learning) 6.テキスト分析 7.文脈的分析 8.言いかえ 9.シミュレーション 10.創作

 以下の能力群は、メディア情報リテラシーのカリキュラムのモジュール、単元、テーマと関連しており、教職員がモジュールを通して自分たちの方法で、自分たちの仕事として得なければならない知識やスキルを重点的にあげたものである。

・民主主義におけるメディアと情報の役割の理解
・メディア・コンテンツとその利用方法の理解
・情報への有効かつ効果的なアクセス
・新旧のメディア形式の応用
・社会文化的文脈へのメディア・コンテンツの当てはめ
・生徒・学生間へメディア情報リテラシーの奨励と彼らに求められる変化への対応

[第2部]
中心モジュール
 それぞれのモジュールは以下の内容を含む。
・背景と関連性
・モジュールに含まれる3または4つの単元にはそれぞれ、キーとなるとトピックや学習目標、教育的アプローチと練習問題が用意されている。
《モジュール1》シチズンシップ、表現および情報の自由、情報へのアクセス、民主的な言論と生涯学習
単元1 メディア情報リテラシーの理解(オリエンテーション)
 単元2 メディア情報リテラシーと市民参加
 単元3 メディアや図書館、アーカイブス、インターネットなどの他の情報源に触れる
 単元4 メディア情報リテラシーと教育、学習
《モジュール2》ニュース、メディアと情報倫理の理解
 単元1 ジャーナリズムと社会
 単元2 自由、倫理、説明責任
 単元3 ニュースを作るもの — ニュース制作の基準を調べる
 単元4 ニュースの制作過程 — 5W1Hを超えて
《モジュール3》メディアと情報の表現
 単元1 ニュース・レポートと映像の力
 単元2 多様性とリプリゼンテーションに対する報道業界の倫理規定
 単元3 テレビ、映画、本の出版
 単元4 リプリゼンテーションとミュージック・ビデオ
《モジュール4》メディアと情報における言語
 単元1 メディアと情報のテキストを読む
 単元2 メディアとメッセージ — 印刷とニュース放送
 単元3 映画のジャンルとストーリーテリング
《モジュール5》広告
 単元1 広告、収益、規制
 単元2 公共広告
 単元3 広告 — クリエイティブなプロセス
 単元4 広告と政治的駆け引きの場
《モジュール6》ニュースと伝統的メディア
 単元1 伝統的メディアから新しいメディア技術へ
 単元2 社会での新しいメディア技術の利用 — マス・デジタル・コミュニケーション
 単元3 教室における電子ゲームも含んだインタラクティブなマルチメディア・ツールの活用
《モジュール7》インターネットの活用機会と挑戦
 単元1 バーチャル世界の中の若者たち
 単元2 パーチャル世界における新しい挑戦と危険性
《モジュール8》情報リテラシーと図書館活用スキル
 単元1 情報リテラシーのコンセプトと応用
 単元2 学習環境と情報リテラシー
 単元3 デジタル情報リテラシー
《モジュール9》コミュニケーション:メディア情報リテラシーと学習 — 一つのキャプストーン・モデル(ピラミッド型階層の最上位に位置づく総まとめ学習モデル)
 単元1 コミュニケーション、教育、学習
 単元2 学習理論とメディア情報リテラシー
 単元3 学校におけるメディア情報リテラシーのための学習環境を形成するための変化への対応
周辺モジュール
《モジュール10》オーディエンス
《モジュール11》メディア、テクノロジー、グローバル・ビレッジ
 単元1 今日のグローバル・ビレッジにおけるメディア・オーナーシップ
 単元2 グローバル・メディアの社会=文化的・政治的側面
 単元3 情報のコモディティ化
 単元4 オルタナティブ・メディアのリスク
《モジュール3》
 単元5 デジタル編集とコンピュータによるレタッチ
《モジュール4》
 単元4 カメラ・ショットとアングル — 意味を伝える
《モジュール5》
 単元5 国境を越える広告と「スーパーブランド」


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ユネスコMILカリキュラム

ユネスコ(2011)
『教師のためのメディア情報リテラシーカリキュラム』

こちらからダウンロードできます。
 

世界のメディア教育政策

UNAOC・ユネスコ編『世界のメディア教育政策

こちらからダウンロードできます。
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